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パーキンソン病の病状に影響を与える薬剤


パーキンソン病の病状を悪化させる可能性のある薬剤として、ドーパミンの機能に影響を与える抗精神病薬が知られています。


精神病性の症状等のため、やむを得ない場合もあるかもしれませんが、今回はパーキンソン病患者にどのくらい病状に影響を与える薬剤が処方されているのか調べた研究(2012年)を紹介します。


Inappropriate Antidopaminergic Drug Use in Parkinson’s Disease Inpatients

パーキンソン病の入院患者における不適切な抗ドーパミン薬使用


神経科病棟のない小規模急性期病棟の入院患者47人における73回の入院(2009~2011年)が対象となりました。


各種医療記録を調べ、パーキンソン病の患者における病状悪化につながる薬剤の処方を調べました。


結果として、以下の内容が示されました。


・入院の43.8%において、パーキンソン病の病状悪化につながる薬剤(抗ドーパミン薬)が投与されていました。


・抗精神病薬(主としてハロペリドール)が24回の入院で、メトクロプラミド(制吐剤)が17回の入院で処方されていました。


・14回の入院で、抗精神病薬(主としてクエチアピン)の長期処方が行われていました。


要約:『パーキンソン病の患者でも、病状に影響を与える薬剤が多く処方されている』


パーキンソン病がある場合でも、精神症状が著しい場合には、比較的影響の小さいとされるクエチアピン等が処方されることがありますが、病状への影響を常に注視する必要性を感じました。



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