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良い生活習慣でADHD発症は少なくなるのか?


ADHD等の発達障害に関しては遺伝的要因の貢献が大きいと考えられていますが、治療的介入として生活環境を整える重要性も指摘されています。


今回は、ADHDについて推奨されている生活習慣が守られていた場合とそうでない場合で、ADHDのリスクに違いが生じるのかを調べた研究をご紹介します。


Adherence to Life-Style Recommendations and Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder: A Population-Based Study of Children Aged 10 to 11 Years


10~11歳の子ども3,436人が対象となりました。


野菜や果物、牛乳(や代替物)、肉(や代替物)、飽和脂肪酸、穀類の摂取や砂糖の使用量(全カロリー10%未満)、運動量、スクリーンタイム(スマホなどを見ている時間)、睡眠に関する推奨項目(9つ)をどの程度満たしているかによって、どのように14歳までのADHDの発症が異なるのかを調べました。


結果として、以下の内容が示されました。


・14歳までに全体の10.8%がADHDの診断を受けました。


・生活の推奨項目を満たす数が多い方が、ADHDの診断が少ない傾向がありました。


・満たす項目が7~9の場合は、1~3の場合と比較するとADHD発症のリスクやADHDに関連する受診が少なくなっていました(ADHDの発症に関するハザード比0.42倍)。


要約:『推奨される生活様式を満たしている場合にはADHDの発症が少なくなるかもしれない』


論文中でも触れられていますが、逆の因果関係(元来のADHD傾向→生活習慣が守れない)も考えられるため、一概に受け取れない結果であると思われました。



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