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高齢期の嗅覚障害は認知症の前兆である


以前から、様々な感覚障害と認知症との関連が指摘されてきました。


今回は、高齢期に出現した嗅覚障害と認知症との関連について調べた研究をご紹介します。


Rapid olfactory decline during aging predicts dementia and GMV loss in AD brain regions

高齢期の急速な嗅覚低下は認知症と脳灰白質の体積減少の前兆である


ラッシュ大学で行われた加齢と認知能力に関する研究データを元にしており、高齢期の515人を対象としています。


最大18年間の経過を観察し、アルツハイマー病になりやすい遺伝子型(APOE-ε4)やその他の危険因子について調整した上で、嗅覚低下と認知能力・脳体積との関連を調べています。


結果として、以下の内容が示されました。


・高齢期に急速な嗅覚低下を認めた場合には、軽度認知障害と認知症の発症が多くなっていました(リスクの目安であるオッズ比1.89倍)。


・嗅覚低下を認めた場合には、認知と嗅覚に関連のある脳の領域で、灰白質の体積減少を認めていました。


要約:『高齢期に急な嗅覚低下を認めた場合には、認知症のサインであるかもしれない』


聴覚や視覚に比べると分かりにくいこともあるかもしれませんが、高齢期の急激な嗅覚障害にも注意が必要であると感じました。


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